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同じケースを採用した手巻きモデル




ブライトリングの「ピッツァ」ケースを採用した最初のクロノマチックのうち(左から右へ) 、ナビタイマー、コスモノート、クロノマット、Ref. 7651「ヨッティング」

 ブライトリング クロノマチックムーブメントを搭載したケースの中でも、1969年発表の初期モデルに使われた六角形のケースは最も個性的といえるだろう。「目玉焼き」や「ピッツァ」と称されることもある48mmのこのケースは、ブライトリングが1967年4月に発売しその後手巻きムーブメントのヴィーナス178を採用した。クロノマチックムーブメントの開発を見込んで、9時位置にリューズを配置したケースが作られた。そうすることでリューズを3時位置 (手巻きムーブメント用に) にも9時位置 (自動巻きムーブメント用) にもできるからだ。

 1969年のクロノマチックムーブメントの誕生で、ブライトリングの六角ケースは少なくともクロノマチックの5モデルで採用された。6つめのモデルは1969年のカタログに掲載されているが、実物が発表された記録はなかったようだ。

 文字盤が白または黒のクロノマット (Ref. 1808) の起源は、ブライトリングが回転計算尺をベゼルと文字盤に組み込み、デシマルミニット用のスケールを文字盤に取り入れた1940年発売の初代クロノグラフにさかのぼる。ブライトリングのカタログはクロノマットモデルが数学者、エンジニア、ビジネスマンにも、スポーツや産業向けにも理想的だと述べている。


ブライトリングの初期クロノマチックモデルのカタログには、ナビタイマーの3モデルが紹介されている。パネライ時計 ルミノール新しい自動巻きモデル、同じケースを採用した手巻きモデル、そして1950年代から使われているスタイルのケースの手巻きモデルだ。

 ナビタイマー (Ref. 1806) はブライトリングが1954年に発表したアビエーションクロノグラフシリーズの延長線上に位置付けられていた。ブライトリングはクロノマットの計算尺をパイロット向けに時間速度、距離、フライト計算機に変更し、パイロットが燃料消費、平均速度、上昇速度計算に使うスケールを追加した。ブライトリングは、ナビタイマーはパイロットだけでなくラリードライバーやその他スポーツマンを含む速度のスペシャリストのためにあると語っていた。

 コスモノート (Ref. 1809) はナビタイマーと同じくパイロット向けツールを組み込みつつ、24時間制表示になっていた。つまり短針は1日に1周しかしない。Ref. 809 コスモノートは1962年に発表され、1962年5月24日には宇宙飛行士のスコット・カーペンターが身に着けていたことで初めて宇宙に出たスイス製時計となった。

 「ピッツァ」ケースを採用したクロノマチックモデルの第4弾と第5弾はRef. 7651 。Ref. 7651 のコー・パイロットモデルはブライトリングが1953年に発売したクロノグラフシリーズの一環として位置づけられ、30分積算計はパイロットのフライト前チェック用に15分刻みになっている。1969年に発売された他のクロノマチックはどれも12時間積算計が付いていたが、Ref. 7651は6時間だった。Ref. 7651のヨッティングバージョンにはマークが赤でセグメントが白の回転ベゼルが付き、ヨットレース開始までの15分をカウントダウンできるようになっている。

 ブライトリング最初のクロノマチックで一番最後に紹介するのは100本だけ限定生産された伝統的な18KYG丸型ケースのRef.2116だ。シャンパン色の文字盤にはコントラストの強い黒のサブダイヤルとタキメーター、パルスメーターが配置されている。

18Kゴールドケース Ref. 2116

 ブライトリング最初のクロノマチックで一番最後に紹介するのは100本だけ限定生産された伝統的な18KYG丸型ケースのRef. 2116だ。シャンパン色の文字盤にはコントラストの強い黒のサブダイヤルとタキメーター、パルスメーターが配置されている。